Diary
別れと出会い 悲しみの涙と喜びの涙
3月、4月は別れと出会いの季節であり、進学や就職で生活環境が大きく変わる時期です。そんなことを表すかのように、この季節の新聞広告はそのような新しい生活を始めようとする人たちのために家電製品や家具、スーツ、車など広告が増えるような印象を受けます。そして新聞広告は入ってきませんが、引越し業者は言うまでもなく大忙しなシーズンでしょう。保育園を卒園し、小学校一年生になる子どもたちも新しい環境に慣れるまで不安と緊張の中で過ごすことと思いますが、初めて親元を離れて生活することになる方々はこれまで当たり前すぎて気付くことのなかった親のありがたさや家庭の良さを痛感するでしょう。
さて、先週のことです。以前勤めていた幼稚園で担任をさせてもらったY君のお母さんから、Y君のお姉ちゃんが医師国家試験に合格し、内定していた東京の病院で来月から研修することになったという嬉しいお知らせをいただきました。Y君は白血病と診断され、卒園式のため外泊許可をもらった以外、ほとんど幼稚園に登園することができないまま、2年半もの間、病と闘い、私立の小学校に入学し、入学式に参加したものの通学することができず、院内学校で学んでいましたが8歳の誕生日を目前に一人で天国へと旅立ってしまいました。もし元気だったら大学生だったであろうY君。そのY君のお姉ちゃんのTちゃんが一時は遠ざけていた方向へ向かわせた理由はY君の旅立ちでありそのことがきっかけとなり、当初目指していた天文学の道ではなく医療の道に進むことを決心し、天体望遠鏡を顕微鏡に変え、病という宇宙に取り組むことになったのだそうです。Y君のように病と闘う子どもや悲しむ家族の方々が減るようにとの思いで医師を目指したTちゃんには絶対に素敵な医師になって欲しいと思います。いや、間違いなくなってくれることでしょう。
2017年03月21日(火)
No.2025
(園長日記)
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