Diary

違いがわかる男!?


8月10日園庭に錆び付いた車掌車が運び込まれて以来、5歳児M組のK君にとってこの車両はなくてはならない大切なものになったらしく「こんな電車(貨車)がある保育園は他にないよね!だからKはこの保育園が好きなんだ」と話してくれます。このK君、何故なのか僕の行動が気になるらしく登園後、カバンなどを片付け外へやってくると「ねえ園長先生、何かお手伝いない?」と必ず聞いてきくれるので、放射線量を計測する時に使うスツールを運んでもらったり薪運びを手伝ってもらったりしています。しかし、毎回お手伝いがあるわけでもないため、そんな時は「ありがとう!でも今日は大丈夫だよ」と返事をするのですが、僕の行動を観察するかのようについてきます。そんなK君が昨日「ねえ、園長先生ちょっと来て。電車になんか書いてあるんだけどなんて書いてあるの?」と聞いてきたのです。一体何のことだろう?誰かがいつものように朝露で濡れた車両に手形を押したり、落書きをしたりしたのだろうと思いつつ、案内されたところに行ってみると、何とこの車両の型式である5000という文字が錆止めのために塗った黒いペンキの下にうっすらと見えるのです。この発見には本当に驚きで「K君ありがとう!よく見つけたね!」と声をかけ抱きしめてあげました。なぜなら、できるだけオリジナルを守りながら修理をしたいという思いがあるため、これまでインターネットなどで車掌車の型式や内装などを調べ(様々な映像から)、おそらく「ヨ5000」だろうと当たりはつけていたものの、専門家ではないため断定することができずにいたのですが、K君の観察眼のお陰で、この車両がヨ5000であることが決定的になりました。この5000という文字「こんな電車(貨車)がある保育園は他にないよね!だからKはこの保育園が好きなんだ」と思ってくれているK君だからこそ見つけられたことは間違いないでしょう。型式がわかっただけなのに、なぜだか修繕が俄然楽しみになってきました。
 さて、今日は3歳児H組のMちゃんと2歳児T組のKちゃんのお誕生会でお父さん・お母さんが来てくださり一日一緒に過ごしてくれたこともありMちゃんもKちゃんもクラスの子どもたちも大喜びでした。また、Kちゃんのお父さん・お母さんが園庭の変化や子どもたちが元気に遊ぶ姿をご覧になり喜んで下さり、特にお父さんが、新たな遊具など園庭の環境に興味関心を持って下さったようで目を輝かせ色々な質問をして下さいました。電車(貨車)好きのK君、車やバイクなどエンジンが付くものだけでなく、自然が作り出す木のぬくもりがお好きだというKちゃんのお父さん、どちらも違いがわかる男!そんな気がしました。
2016年11月16日(水) No.1940 (園長日記)

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