Diary

愛される経験が愛すことにつながる


昨日・今日2日間にわたって行われたキ保連東北部会の夏期研修会は春の総会・研修会同様とても学びの多い研修会でした。そんな研修会の中で講師の先生が読んで下さった作文とその作文の背景を教えて頂き、幼い子どもたちに関わる者の端くれとして考えさせられることが多くありました。その「ぼくだけほっとかれたんや」という作文を以下に紹介します。ひらがなで書かれた上に、関西弁ですので読むのが大変かと思います。しかし、この作品を読んだ時、必ず何かを感じてくださることと思います。早速この作文が書かれている本を手に入れなければ・・・。


ぼくだけほっとかれたんや あおやまたかし 鹿島和夫編「1年1組せんせいあのね」より

「ぼくだけほっとかれたんや」

      あおやまたかし(兵庫・小1)

がっこうからうちへかえったら
だれもおれへんねん
あたらしいおとうちゃんも
ぼくのおかあちゃんもにいちゃんも
それにあかちゃんも
みんなでていってしもうたんや
あかちゃんのおしめやら
おかあちゃんのふくやら
うちのにもつがなんにもあれへん
ぼくだけほってひっこししてもうたんや
ぼくだけほっとかれたんや

ばんにおばあちゃんがかえってきた
おじいちゃんもかえってきた
おかあちゃんが
「たかしだけおいとく」
とおばあちゃんにいうてでていったんやって
おかあちゃんがふくしからでたおかね
みんなもっていってしもうた
そやからぼくのきゅうしょくのおかね
はらわれへんいうて
おばあちゃんないとった
おじいちゃんもおこっとった

あたらしいおとうちゃん
ぼくきらいやねん
いっこもかわいがってくれへん
おにいちゃんだけケンタッキーへ
つれてって
フライドチキンたべさせるねん
ぼく つれていってくれへん
ぼく あかちゃんようあそんだったんやで
だっこもしたった
おんぶもしたったんや
ぼくのかおみたら
じっきにわらうねんで
よみせでこうたカウンタックのおもちゃ
みせたらくれいうねん
てにもたしたらくちにいれるねん
あかんいうてとりあげたら
わあーんいうてなくねんで

きのうな
ひるごはんのひゃくえんもうたやつもって
こうべデパートへあるいていったんや
パンかわんと
こうてつジーグのもけいこうてん
おなかすいたけどな
こんどあかちゃんかえってきたら
おもちゃもたしたんねん
てにもってあるかしたろかおもとんねん
はよかえってけえへんかな
かえってきたらええのにな
2016年08月09日(火) No.1871 (園長日記)

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