Diary

赤、ピンク、青、白、黒


1978年(昭和53年)6月12日に発生した宮城県沖地震から間も無く38年を迎えます。あの地震を教訓として6月12日が「県民防災の日」と定められたこともあり各地で防災訓練が行われますが、保育園では今日、地震発生後に火災が発生したという想定で合同避難訓練を行いました。突然園内に地震発生の放送が伝えられ、その後非常ベルが鳴り響くという普段と違う出来事に0〜2歳児クラスからは泣き声が聞こえ子どもたちは緊張して顔面蒼白といった子どももいた中全園児が無事園庭に避難できました。いつもであればここで消防士の指導の元、水消火器で消火訓練となるのですが、今回は本物の消火器を使い実際に火を消す訓練をしました。子どもたちはオイルパンから立ち上る黒い煙と炎に興味を示すと共に、その火に立ち向かう先生たちに「◯◯先生がんばれ〜!」と声援をかけてくれました。ところが、煙と炎以上に興奮し興味を示したのは消火器から噴射されたピンク色の消化剤(粉)で興味津々。それは子どもたちだけでなく先生たちも同様で「消火器の粉の色って白って思ってましたけど、ピンクだったんですね!」と驚いていました。しかもそのピンクの消化剤が畑の肥料になるということも知りそれにも驚いていました。もちろん、子どもたちに消化剤は体に悪い物ではなく、肥料になることを伝えると5歳児クラスの子どもたちは自分たちのトマト畑にせっせと粉を運んでくれたお陰でトマトの苗がピンクに染まってました。ちなみに日本の消防車がなぜ赤いかというと最初に輸入された消防車の色が赤色だったことと、法律の定めによって『消防自動車は朱色』(一般的にいう赤色)と決められているからだそうです。
 さて、消防車や消化剤と全く関係ありませんが先日亡くなったボクシング元ヘビー級チャンピオン、ムハメド・アリ氏はボクシングだけでなく人権差別や反戦、そしてパーキンソン病とも闘いました。そんなアリ氏はこんなことを語ったということが今朝の新聞の片隅に載っていました。「大統領の家はなぜホワイトハウスで、犯罪人名簿はなぜブラックリストなのか」とです。ボクシンングに限らず世界チャンピオンになるような人物は偉大であることをアリの言葉から感じることができました。チャンピオンのご冥福と世界から争いや差別がなくなる日が来ることを祈ります。
2016年06月08日(水) No.1826 (園長日記)

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