Diary

複雑


昨日ランチルームで給食を食べ終えた子どもたちがお昼寝をするため2階の保育室へ戻ろうとする頃、4歳児H組のM先生と主任のY先生が表情を変え「園長先生、火事じゃないですか?」と言うのです。突然の報告に驚いて「えっ!?」と返事をして大急ぎで職員室から飛び出しどこから火が出たのか確認しようと思ったところ「ほら、煙出てますよね?」と外を指さすのでその方向を見ると、煙だけでなく結構な高さの炎が立ち上っているのが見えたのです。目測で保育園まで延焼することはないだろうと判断しながらも「消防署に電話します!」と言って119番に連絡を入れ、園内放送で近所で火事が発生したことを子どもたちと先生たちに伝え万が一に備えることにしました。僕が119番に通報した時には既に連絡が入っていて消防車が現場に向かい消火作業に入っていたのだと思いますが、時折吹く強い風に煽られたのか益々炎が上がり火元に近い山の木まで燃え出し立ち込める黒い煙に恐怖感を覚えました。幸い風向きが保育園と反対だったことと、一昨日のような強風でなかったため子どもたちも職員も園舎も全く被害もなかったものの、火元となったところは住宅や作業場、物置が全焼し、近くの山林も約700平方メートル焼けたそうです。梅雨を迎えるまでは湿度のない過ごしやすい季節を過ごせますが空気が乾燥している分、火事には注意しなければならないことを再認識することができました。一方、これから若葉が萌え出で新緑の季節を迎える時期で、山が緑に覆われることを楽しみにしていましたが黒く焦げた木々からは新芽を吹くことはないことでしょう。そう思うととても複雑ですが誰も被害にあわなかったことを良かったと考えたいと思います。ただ、被害に遭われた火元となったご家族の皆さんの気持ちを思うと言葉が見つかりません。一日でも早く心が癒され、これまでのような生活ができるようになることを祈りたいと思います。
2016年04月19日(火) No.1793 (園長日記)

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