Diary

保育所問題は社会問題


ここ数日、保育所に関するニュースが取り上げられていますが、その一つは、4月に開園を予定していた千葉県市川市の法人が運営する私立の認可保育園が開園を断念していたということです。その理由は騒音問題なのですが、その騒音とされているのは「子どもの声」なのです。これまでも東京などの住宅地で保育所が作られる際、子どもの声ががうるさいという近隣住民の反対を受け、園庭に防音壁を設置したというケースがあったことは知っていましたが、今回は説明会などで近隣住民の理解を得ることができず断念しなければならなかったようなのです。大河原町でも待機児童がいるのですから市川市でも待機児童問題は深刻なはずなのに、それでも保育園ができなかったというのは余程のことがあったのでしょう。しかし、一方では、待機児童問題解消のため規制緩和され、これまで保育所の設置基準(保育室の面積や保育者の配置人数等)を満たさない小規模保育園(マンションなどの一室や一軒家といった保育園等)が認可保育所と同じような扱いになっているのは如何なものでしょう。
 もちろん全ての認可外保育所に問題があるとは言いませんが、前述の保育所建設断念の他にニュースになっているのは昨日のNHK番組クローズアップ現代+でも取り上げられていた保育中の乳児の死亡事故やケガのことです。多くの保育所(保育現場)では日々子どもたちの命を守る職務の重さを感じながら薄給でも保育をしている保育者が大勢いることは間違いありません。しかし、いつまでもこのような状態が続くとなれば、保育者確保が難しくなり益々悪循環になりかねません。国が本気で保育所問題を解決するために議員数を削減しその分を保育者にというようなことを考えてくれると良いと思うのは僕だけでしょうか…。
2016年04月13日(水) No.1789 (園長日記)

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