Diary

どういたしまして


それは、朝の掃除を終えいつものように園庭で線量値を計測している時の出来事でした。昨日、白鳥を見に出かけたことが余程楽しかったのでしょう、H組の多くの子どもたちが「園長先生、おはよう!昨日おもしろかったね」とか「園長先生、また白鳥見につれていってね」と話しかけてくれたのですが、その中に昨日両方の鼻から鼻血を流し大泣きしていたYちゃんが「園長先生、絵描かせて」と言って記録用紙の余白にお母さんと自分の顔の絵を描きながら「園長先生昨日ありがとう!Y、昨日泣いてたからありがとう言えなかったんだ」とお礼を言ってくれるではありませんか。そうかと思えば同じように大ハプニングに見舞われた(ハプニングを起こした)Nちゃんが、風邪をひくことなく元気に登園し、椅子に座っている僕の背後から抱きついてきてYちゃんと同じように「園長先生、昨日ありがとう」とお礼を言ってくれたのです。しかも、近くにお母さんや担任のN先生がいるわけでもないのに自分の気持ちをしっかりと言葉に表し伝えてくれたことに喜びを感じるだけでなく、二人の心の育ちを確信しました。一見どこにでもありそうなことのように思えるかもしれませんが、このようなことは一朝一夕でできるようになるはずはなく、家庭でもクラスでも「ありがとう」や「ごめんなさい」といった基本的なあいさつが日々交わされているからに他ならないのだと思います。そして、保育園にそんな子どもたちが通ってきていることに誇りを感じずにはいられません。
 さて、昨日の朝のNHKのニュースで昔から人気のある絵本「おさるのジョージ」のことが取り上げられていました。ご存知の方が多いと思いますが、この絵本にはジョージという好奇心旺盛なさると、黄色い帽子のおじさんが登場します。この黄色い帽子のおじさんが、悪戯がすぎるジョージを常に穏やかに見守り育てていることが素晴らしいということが子育ての参考になると話題なのだそうです。大人が子どもから好奇心や悪戯を奪ってしまったら、大人の見ていないところでストレスを発散することも・・・。そう考えるとH組の子どもたちはもちろんのこと、私たちの保育園の子どもたちは間違いなく黄色い帽子のおじさんのような先生方に囲まれ育っているように思えるのですが、いかがですか?
2016年02月26日(金) No.1755 (園長日記)

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