Diary

テレビの影響


僕らが子どもだったころのお正月といえば、空には凧が舞い公園や広場や道路ではコマ回しに興ずる子どもたちの声が響いたものですが、今ではそんな姿はほぼ皆無となり、テレビを見るまたは、スマホやコンピューターゲームやタブレットなどを使い室内で過ごすことが当たり前になってしまいました。
 ドイツのシュターナー教育(学校)などではデジタル化された映像や音響の刺激に没頭する前に、充分に感覚を使って自分で歌を歌ったり、絵を描いたり現実の事物や他者とかかわる体験をして欲しいということから、テレビやビデオなど様々なメディアは低学年には推奨していません。シュタイナー教育を行っているわけではありませんが、そのようなことからも保育園ではできるだけ機械音を避け、電子オルガンをピアノへ変えたり、マイクも極力使わないようなことを心がけた保育をしています。シュタイナー教育に限らず“テレビの視聴等は脳に様々な影響を与え、子どもの想像力の発達を阻害する。また、視力の低下、肥満、性的早熟になりやすいなど、子どもたちの健康にとってリスクを高める可能性がある”というメディアの弊害に関する情報も以前より広まり、幼い時期にはテレビを見せないという家庭も増えてきているようです。
 ところが、保育園の子どもたちの言動を見ていると明らかにテレビの影響を受けていることを伺うことができることがあります。男の子の多くは戦隊ものの番組で女の子はアニメの番組、そして、このごろはラグビー日本代表選手の五○丸選手のルーティンの真似といったところでしょうか。ところが、こんなことを書いている自分も、この年末年始、随分とテレビを見ていたことに気付かされるのです。中でも夢中になってしまったのは毎年恒例の箱根駅伝、また大家族石○家のスペシャル番組。そして某携帯会社のCMで独特なハスキーボイスの女性シンガーが歌う(フォークダンスで有名な曲をアレンジした曲)歌は耳に残り“只々かっこいい”と思っています。テレビの影響が僕にもあることと思いますが、あの曲が流れると間違いなくテレビ画面を見てしまうことでしょう。幼いころ、しっかりと感覚を使って遊んだので大丈夫だと信じて…。
2016年01月05日(火) No.1719 (園長日記)

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