Diary

保育の質


今日の研修はそれぞれの地域での発表が認められて(選抜されて)全国大会にやってきた3つの施設の研究発表をお聞きすること、また、それぞれの発表に対して数人ずつに分かれてのグループディスカッション、そして、最後は助言者である玉川大学の教授(テレビなどでも有名なO先生)の助言や講演でした。僕の選んだ分科会の大きなテーマは「保育者の資質向上と人材育成」についてでしたが、研究発表してくださった3つの園それぞれ素晴らしいまとめをされていることを感じることはできたものの、再確認できたことは(当然のことですが)地域、子どもの人数、保育理念の違いによって「保育の質」の捉え方がまったく違うということです。そのため、他の園の保育を見ることも、自分たちのしてきた保育を振り返得ることもなく、自己満足に陥っていることにすら気づかず、いつまでたってもこれまで通りの保育をしてしまうことが起こってしまうことがあるということです。O先生は保育の質を高めている園として、先生たち同士で子どもの姿を語り合う風土(共に高め合う風土)がある、職員同士の関係性が非常に良いこと、子どもや保育の姿を伝えるなど、家庭や地域に開かれていて信頼関係が高い、共につながり、高め合う「仕掛け」がある、また、そこにはそうした「仕掛け」を作るリーダーの存在がある。と語っていましたが、子どもの姿を語り合うためには子どもの姿がしっかりと見えていなければ不可能であり、職員間の雰囲気が良くなければできません。また、しっかりとした関係性が構築していなけらばリーダーの存在すらありえないことであり、そのようなことができていなければ保護者の方々に子どもの様子を伝えることなどできるはずがありません。また「力のある先生は子どもたちのエピソードをたくさん語ることができる」「子どもの側に立って思いを知ることができる」とも語っていましたが、そんなことを聞きながら、自分たちの保育を思い浮かべ、さてどうだろうと考えさせられました。保育の質、これは保育界にとって永遠に答えの出難い問題のような気がします。
2015年11月12日(木) No.1686 (園長日記)

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