Diary
たくさんの幸せ
今日の河北新報朝刊に「書き直し」というタイトルが付けられた、小さな記事が掲載されていたのですが、内容は新郎である部下が披露宴のクライマックスで両親に宛てた手紙のことでした。取材がきめ細かく、原稿からうまくなりたいという意欲がにじむ伸び盛りである部下が、晴れの日を間近にした前々日、独自ダネを送ってきたものの、構成がからきし駄目。しかし、書き直しの時間がなく全面手直しとなったというのです。ところが、披露宴での手紙は、結婚式当日の朝5時まで何回も書き直しをした甲斐があったようで、笑いを誘いながら父との確執を振り返り、最後は感謝に満ちていて、文の構成もなかなかだったというのです。この上司は、新聞記事と手紙は一緒にすることはできないが、書き直しに書き直しを重ねる努力と達成感は貴重な経験になったはず。人生の心強い支えも得た。きっと読ませる記事を連発してくれるに違いない。と文章を結んでいるのですが、小さな記事の短い文章の中に若手記者である部下に対する上司の思いや期待が綴られていて心がほっこりと温かくなりました。そして、こんな記事(文書)を書いてもらえる部下は、上司との間にしっかりとした信頼関係が築かれているからであることをも感じることができました。もし僕が文章をチェックされたなら、手直しや書き直し以前の問題と一蹴されること間違い無し。新聞記者になんてなれるはずはありませんが、よかった、新聞記者でなくて。
2015年11月06日(金)
No.1676
(園長日記)
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