Diary

ちいさな願い


おおがわら桜まつりが始まり、小さな町に一目千本桜を見るためのお客さんが訪れるようになり、いよいよ河川敷の駐車場に向かう車で町中で渋滞が見られるようにました。現在地に移転新築して6月で3年を迎えますが、贅沢なことに園の敷地内には約20本の桜があり、この時期は嫌でも毎日お花見をしながら遊んでいるといった状態です。ところが、移転する前の園舎(園庭)も、目の前が桜まつりの会場だったということもあり、子どもたちとのお散歩が“お花見”ということもありました。このさくら祭は大河原町の商工会にとって大きな事業だと思いますが、その商工会にお母さんが勤めている4歳児A組のK君は、お兄ちゃんのO君が在園していた時にさくら祭に散歩に出かけ、大河原町のゆるキャラ“さくらっきー”にあったことなどを聞いているのか、はたまたお母さんがいるさくら祭に行ってみたいのか、今朝園庭にいた僕を見つけるなりもの凄い早さで走ってきて「園長先生おはよう!」とあいさつをしてくれたかと思ったら、間髪入れず「ねえ、園長先生、バスでさくら祭に連れていって!?」と言うのです。このK君の幼いながらに切実な願いを何とかして叶えてあげたいのですが、渋滞していることを知りながら、そこへバスを走らせるのは時間が読めなくなるので無謀なこと。しかし、何かいい方法を考えてみなければ・・・。
 さて、今日は町内の小学校の入学式でした。先月涙を流して卒園していった子どもたちがいよいよ小学生となり、S君、Hちゃん、Sちゃん、K君、S君など何人かの子どもたちが晴れの舞台の入学式を終え、保育園にランドセル姿を見せに来てくれました。K君は保育園生活がよほど楽しかったのか初めての小学校生活にまだまだ緊張や不安があるのか、保育園で過ごしていた時とは明らかに違った表情でした。K君に限らず保育園では最長学年だった子どもたちですが小学生になった途端、最少学年となり、何らかの不安や願いをもって小学生生活を始めたことと思います。保育園の子どもたちも新年度で、不安や緊張を持ちながら過ごしていて、そんな子どもたちを保育園に預け、仕事へ出かける保護者の方々も「早く保育園に慣れて、笑顔で過ごして欲しい」という願いを持ちながら、それ以上に不安を持ち仕事に出かけていることでしょう。そんな子どもたち、保護者の方々の願いが叶うように保育していきたいと思います。
2015年04月09日(木) No.1530 (園長日記)

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