Diary

喜怒哀楽


今日は晴れたり、曇ったり、みぞれや小雪が降ったりした上に強風が吹くという、天気がめまぐるしく変わる一日でした。そんな天気だというのに子どもたちは園庭に出て遊んでいるのです。それには幾つかの要因があるように感じるのですが、その一つが、昨日、保育園に届いた子どもたちが大好きな新しい三輪車とワイドカートという園庭で使う車で遊びたかったこと。そして、もう一つは同じく昨日、2歳児H組の子どもたちが砂場の近くに置いたベンチ代わりの木(変な形の丸太)に目を描いたり色を塗ってアザラシに変えたことと、以前園庭中央に作った給油機にも色を塗ったことが相まって、新車の三輪車やワイドカートに給油して遊びたかったということなのかも知れません。中でも、青い新車の三輪車に一番最初に乗ることができた5歳児M組のY君は本当に嬉しかったらしく「園長先生、“おもちゃ”いっぱいになったから、もう買わなくていいよ!園長先生のお金もなくなるしさ」と嬉しいような、可笑しいようなことを言ってくれました。考えてみれば、在園児の人数から考えると決して遊具が十分だとは言えないはずなのに、ある意味(よく言えば)、子どもたちは十分だと感じてくれているということ。それは、もしかすると、我が園の子どもたちは園庭にある、枝や石や砂などを使い、自分たちで工夫して楽しく遊ぶことで満足感や充実感を味わってくれているのかも知れません。だとすれば、本当に嬉しい事であり、そうあって欲しい思います。それでも、時には十分とは言えない三輪車が使えなくて怒って喧嘩したり、悲しい思いをしたりすることもあることでしょう。そんなことを経験して子どもたちが心身ともに成長してくれることを願っています。
 さて、こんな風に保育園では楽しく過ごしているというのに、川崎市では中学一年生が河川敷で殺害されるという、怒りと悲しみに満ちた事件が起きましたが、殺人容疑で少年が逮捕されたことが伝えられました。救いを求め(命乞いをし)泣き叫んでも誰にも聞こえない真っ暗な中で暴行を受け、命を奪われた少年の恐怖心はいかばかりだったでしょうか。そう考えただけで心が痛みます。そして、彼のご家族の気持ちや思いを考えると・・・・・。憶測で物事を判断したり書いてはいけないことは承知しているものの、もし、この事件の容疑者たちが、ISが仙台出身の日本人ジャーナリストを殺害したことを模倣するようなことをしたとするならば、断じて許されることではありません。
 今週は、人間に備わっている“喜怒哀楽”という感情を痛切に感じさせられた数日間でしたが、こらからたくさんの喜怒哀楽を味わうはずだった、少年の冥福と家族の方々の平和を祈ります。
2015年02月27日(金) No.1499 (園長日記)

No. PASS