Diary
伝承
1995年(平成7年)1月17日午前5時46分、兵庫県南部や淡路島を震源とする巨大地震「阪神淡路大震災」が発生してから明日20年を迎えます。新聞やテレビではあの日の特集を組んで当時を振り返るなどしていてますが、今朝の地方紙には、阪神の被災地は多数の碑が建てられた反面、震災遺構と呼べるものはほとんどない。倒壊した高速道路やつぶれた高層ビルはすぐ撤去され、映像などで確認だけるだけ。「原爆ドームのような建物を残せなかったのは失敗だった。阪神で語られるのは互助やきずなが中心。悲惨さ、残酷さという災害の本質を十分伝えきれていない」という神戸大名誉教授の話などを伝えています。同じように東日本大震災の被災地でも震災遺構について議論され、各地で保存に向けた動きが起きています。僕はキ保連東北部会の役員という立場で宮城・福島県内の被災地に出かけ保育の実態をまとめ、全国のキ保連の方々に復興の様子や被災地の実態を伝える仕事をさせて頂いていますが、報告書をまとめる度に文字や写真だけでは伝えることのできないことが沢山あること、そして、読む方が一度でも被災状況を実際に自分の目で見、匂いを嗅ぎ、肌で感じるといった体験をしているかどうかで伝わり方が違うことを痛感させられます。これは、震災に限ったことだけでなく保育現場も同じこと。それは保育という仕事は先輩の姿を見て保育を盗み、感じるといった五感を使って子どもと関わることが求められているからなのかも知れません。しかし、年々それがとても難しくなっているのですが・・・。
2015年01月16日(金)
No.1465
(園長日記)
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