Diary

秋田の不思議!?


研修二日目、今日は複数あるテーマの中から、自分で選択した分科会に参加することになっていました。僕が選んだのは分科会のテーマは「新たな時代の保育実践〜すべての子どもにむけて〜」でしたが、青森県内の先生方の発表は内容がとてもまとまっていて、年間指導計画など、まだまだ我々の園に欠けている部分がたくさんあることに気付かせて頂きました。環境との関わりについて、オタマジャクシ、ダンゴムシといった生き物を飼育することなど、普段行っている保育とあまり変わっていないのですが、我々の園よりも記録の仕方が上手であること、また、それをしっかりと保護者の方々に伝えていることには感心するのみでした。子どもたちの興味関心に気付き、それを発展させるため先生たちが如何に、それを発展させているかが資料から手に取るように分かるような素晴らしい内容で、そのためには日々の積み重ねと大変な苦労があったことと思います。
 ところで、平成になってすでに26年が過ぎましたが、これまで何度か“保育所保育指針”や“幼稚園教育要領”が改訂されています。だからといって大きな変化を感じていた保護者の方々はいないと思いますし、肝心な子どもたち自身も変化に気付くことなどなかったと思います。そんなことからも「新たな時代の保育実践」というテーマは少々変な気がしますが、これから時代や保育制度が変わっても保育園や幼稚園は子どもたちの健やかな育ちのためのものであって欲しいと思います。
 話は一転しますが、研修が終わり宿泊先に戻り、一旦厚く重い資料を部屋へ置き、秋田へお金を落とすため先生たちへのお土産を買いに出掛けるとともに、せっかく秋田へ来たのですから地元の方々の生活を見ようと、町の中心にほど近い市民市場へ足を運んでみました。ところが強い風と雨が原因なのでしょう、既に多くの店が店仕舞をしていて僕以外にお客さんの姿はなくとても静か!そんな中、長年ご夫妻でお店を切り盛りしているのであろう一件の魚屋さんの前を通りかかった時、「お兄さん、ちょっと寄って行って、これ安くするから」とボタンエビを奨められました。しかし、この後どこかで夕食を食べてからホテルに戻るつもりだったのですが、何故だか優しそうなお母さんの言葉に財布の紐が弛み、予定外の買い物をすることになりました。そんな市場を出て、秋田ならではの夕食をどこかで食べようと駅前に戻ろうと信号待ちをしていると、突然雨脚が強まりました。傘はカバンの中に入れていたので、出そうと思っていると、後ろから若い女性(年の頃20代後半か30代前半)の「大丈夫ですか?」と言う言葉と共に傘が差し出されました。しかも僕がカバンから傘を取り出すまで、傘を翳して下さっているのです。なぜこの女性が見ず知らずのおじさんにここまでしてくれたのか不思議ですが、このことに秋田人の優しさを感じました。残念なことにその方はマスクをしていたのと既に暗くなっていたので、どれだけの秋田美人だったか分かりませんでしたが、マスクを取ったらきれいな方だったことと思いますし、それ以前に顔がどうであるか以上に心が美人であることは間違いないでしょう。そうそう、以前、我が園に勤めていた秋田県出身のH先生も心美人(勿論見た目も!?)でしたが・・・。
そういえば、ホテルで朝食バイキングを頂きましたが、秋田を含めた東北地方は全国的に塩分の摂取量が高いと言われているという先入観があるからなのか、あるいは気のせいかも知れませんが、全体的に料理の味付けが濃いように感じていたのですが、夕食に食べたきりたんぽ鍋と比内地鶏の出汁で作られた塩味の稲庭うどんは上品な薄味でビックリでした。秋田の方々の味覚、いったいどうなってるの?
2014年11月13日(木) No.1427 (園長日記)

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