Diary
DRY FOODにならないことを願って!?
子どもの行動を見ていると、時にとても残酷なことをしていると思うことがあります。例えば、捕まえたトンボの翅を左右に無理やりひっぱり背中が裂け筋肉!?がむき出しになることを喜んだり、バッタの脚をもぎ取ったり、カエルの口にストローを突っ込んで、そこへ空気を吹き込んだり・・・。
保育園でも「園長先生、カメにミミズあげていい?」といって園庭のどこからか見つけてきた生きのいいミミズをカメのタライへ放り込んだかと思うとタライを囲んでしゃがみ込み、カメが美味しそうに食べるのをじ〜っと覗き「すっげ〜!本当に食べる〜!」「よし、もう一匹探してこよう!」と言って、また園庭に走っていくなんてことは日常茶飯事です。また、最近では園庭の草が生い茂った場所で飼育ケース片手にバッタを捕まえるのに夢中になっている子どもたちがいます。そして嬉しそうに「ねえ、園長先生見て!バッタ捕まえたよ」と見せてくれるのですが、そのケースの中にはバッタの天敵であるカマキリまでが同居しているではありませんか(-_-;)!。そこで「ねえ、ねえバッタとカマキリ一緒に入れていて大丈夫?」と聞くと「だいじょうぶじゃない!だって仲良しになったと思うもん!」という恐ろしい返事が返ってくるのですからこれまた驚きです。しかし、バッタもカマキリも結局は水分の少ない飼育ケースの中で数日中、あるいは今日のうちに皆、天に召されカラカラのDRY FOODのようになってしまうのです。そして、その DRY FOODたちはまたカメの餌になるという恐ろしい自然の摂理・サイクルに落ち着くのです。ちなみに、今朝正門付近の掃除をしていた際、それこそ錆びた釘か枯れた枝のようにカラカラのDRY FOODになったミミズがあったので5歳児M組の男の子数人にお願いしてカメの餌にしてもらったのですが、カラカラのミミズも食べるカメにかなり驚いた様子でした。このように子どもたちは一見残酷だと思うことを何度となく経験したり悪気はないけれど殺してしまったり、大切にしていたペットの死に触れたりすることを通し、小さな生き物にも命があるこに気付き命の大切さを知るようになり、青年期に人を殺めたいといった衝動に駆られることがない大人になるのです。そのためにも大人の価値観で残酷と思ったり、危険と感じたりだけで子どもたちの興味・関心を摘み取ることのない保育者でありたいものです。
それにしてもなぜ子どもという生き物は時代が変わってもバッタとカマキリを同居させたり,トンボを残酷な方法で殺したりするのが不思議で仕方がありません。そういう僕もミミズやナメクジやダンゴ虫やアリをたくさん天に葬った立場であり、ここに書くことは出来ないような残酷なことをたくさんしてきたのですが・・・。
2014年09月05日(金)
No.1378
(園長日記)
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