Diary

秋の気配、秋の足音、そして、日本ならではの文化


あるクラスの先生が掲示板に「蝉が夏の終わりを告げて鳴いている」と書いてくれていましたが、僕は、蝉は夏の終わりを告げているのではなく、未だに伴侶を見つける事が出来ないため、去りゆく夏に焦りを感じ、嘆いて必死に鳴き叫んでいるように感じるのです。その一方で、秋の虫たちが自分たちの出番である秋の到来を喜んで「告げて(鳴いて)」いるように思います。このように一つの出来事をとってみても感じ方は人それぞれですが、夏が過ぎ秋が近付いてきていることを感じていることは共通するところのようです。これは、はっきりとした四季がある日本だからこそでしょう。
 さて、このような四季のある日本の文化の一つであり季節の風物詩でもあったであろう「梅干作り」ですが、今では家庭で作ることはほとんどなくなったと思います。ところが、保育園の5歳児は昨年度、梅干作りをした経験を生かし今年も取り組んでいたようで、今日は土用干しのために、年少用の園庭にテーブルを運び出し、梅とシソの葉を干していたので辺りはいい香りが漂っていて、その梅の香りを嗅いだだけで、口中に唾液が広がりました。この日記を読んで下さった皆さんもその情景を思い浮かべただけで唾液が広がるのでは…。この梅干、どれくらいで完成するか分かりませんが、これから訪れる“遊ぼう会”などで、塩分補給やクエン酸の効果を発揮してくれるかもしれません。しかし、子どもたちはそんな難しいことなど知る由もなく、ただただ完成を楽しみにしていることでしょう。
2014年08月25日(月) No.1369 (園長日記)

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