Diary

人間だけが・・・


この季節、電車通勤している者にとって数少ない電車が風の影響で運休になったりダイヤ通りに運行しなかったりすることがあるので晴れか雨かという天気より風の警報がとても気になります。仙台駅をはじめ、ある程度の規模の駅の場合、駅前に、大手コーヒーショップやファストフード店、あるいは本屋などがあり、電車がやって来るまで時間をやり過ごすことができるのですが、結構な利用客があるはずなのに大河原駅の場合、あいにくそのような環境がないため、冬場などはホームの限られたベンチで本を読んで過ごさなければならず困ってしまいます。ある日のことです、遅れている電車を待たなければならないとき、改札の隅に観光案内や求人募集のチラシの他に、川崎町のあるお店のお便りが置かれていることに気付きました。そのお便りを何気なく手に取り何が書いてあるのか見てみると、お店の宣伝よりも紙面を大きく割いたのでは?と思う発行者の興味深い文章が綴られていたのです。それ以来、新たなお便りが発行されていることに気付いた時には、手にするようにしているのですが、数日前に手に取った4/10発行の60号には「キャベツの能力」と題して、キャベツはただ虫に食べられている訳ではなく、葉を食べている虫の種類を特定し、その虫の天敵を呼び寄せる臭いを放つということが書かれています。随分前に書いたことがあるかと思いますが、青山学院大学の教授である福岡伸一先生の著、「動的平衡2」の中にはアゲハチョウの幼虫は食べ物に関して驚くほど禁欲的で、自分が食べる植物を極端なまでに限定し、どんなにお腹が空いていても、自分の食性以外の葉には見向きもせず、違う葉っぱをそばにおいても餓死してしまうということが書かれています。ところが、人間の世界に目を転じてみると、諍いがなくならず、このところはウクライナの問題、また日本も隣国との間で竹島や尖閣諸島といった領土問題を抱えており、争いを避けるキャベツやアゲハチョウの幼虫のようにはいかないのが現実で、人間とはいかに愚かなのか知らされます。
 さて、今回もいつもに増して、保育に関係のない訳のわからない長い文章になってしまいましたが、もし、大河原駅を利用される機会があれば、改札の隅に置かれているお店のお便りを読んでみて下さい。キャベツのことだけでなく、面白いことが書かれていますので…。そして、何よりも僕は一度そのお店に足を運んでみなければ…。
2014年04月16日(水) No.1280 (園長日記)

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