Diary

常識破り!?


京都大学の山中教授がiPS細胞を発見して世界を驚かせ、ノーベル賞を受賞してから間もないのに、今度は理研発生・再生科学総合研究センターの小保方晴子さんが万能細胞STAPを開発して時の人となっています。このお2人に共通していると思ったことがあります。それは、山中教授もふとした研究がきっかけでiPS細胞を発見し、小保方さんは一般的には用いない方法で研究を続け万能細胞STAPを開発したことです。しかし、常識破りな研究だったためなのでしょう、小保方さんが世界的に権威ある英科学誌ネイチャーに投稿した際には、「過去何百年の生物細胞学の歴史を愚弄していると酷評され、掲載を却下された」というのです。考えてみれば、今では当たり前になっている地動説を説いた、コペルニクスやガリレオも当時は変わり者扱いされました。
 前述のような歴史に残る素晴らしい方々の功績とは比較にもなりませんが、保育においても人と違うことをすると批判されたり、揶揄されたりするものです。我が園では数年前に月ごとに一斉にお祝いしていた誕生会を大幅に見直し、できる限り子どもたちの誕生日に合わせて誕生会を開き、一つ大きくなったお友だちに「おめでとう」、産んでくれたお母さんには「産んでくれてありがとう」お父さんやご家族には「お友だちにしてくれてありがとう」というスタイルに変えました。当初はこの誕生会の在り方に「園長は仕事をしている保護者のことを何も考えていない」とか「なぜ急に変えるのか?」といった意見や苦情が寄せられました。今現在保育園にお子さんを送り出してくださっている保護者の皆さんも全員が、誕生会の在り方に納得しているのではなく、園の方針だから仕方ないと思っている方もいらっしゃることでしょう。それでも、子どもたちの様子を見ていると、誕生日は自分だけの特別な日という意識をしっかりと認識し心待ちにしていることが伝わって来るので、手前味噌ですが、今のスタイルに変えてよかったと思っています。これまでの行われてきた保育を全て否定するつもりも出来るはずもありません。また、僕たちが行っている保育が最もだったり、常識破り・型破りということだとは思っていませんが、一見、風変わりな保育だと思われている部分もあることでしょう。それでも、自分たちの保育が子どもたちの成長のための一助であることを信じて歩んでいきたいと思います。
2014年02月03日(月) No.1229 (園長日記)

No. PASS