Diary

バカモ〜ン!


昭和44年に放送が開始されて以来、日本人なら恐らく一度は見たことがあるであろう常に高い視聴率のアニメの長寿番組“サ○エさん”。現代社会ではなかなか見ることができなくなった3世代での家庭生活や昔ながらのコミュニティーに郷愁や憧れをもつ方も多いのではないでしょうか。マンガやアニメ好きではありませんが、登場人物の名前の殆どが分かってしまうということは、いつの間にか生活の中にサ○エさんが浸透しているということなのでしょう。サ○エさんやカ○オ君といった登場人物の中でも、存在感たっぷりなのは、昭和の頑固おやじと言える“波○さん”その波○さんの決まり文句と言えば「バカモ〜ン」でしょうか。現代社会ではとんと見られなくなった父親像ですが、昔は子どもたちがいけないことをすると、自分の子どもを叱るように近所のおじさんや見ず知らずの方に「コラ!なにやってんだ!」と叱られたものです。しかし、今ではよその子を叱ったものなら怒鳴り込まれることもあるというのですから驚いてしまいます。また、昔は子どもたちがお手伝いとして八百屋や魚屋さん、肉屋さんにお使いに行かされることもしょっちゅうで、八百屋さんや魚屋さん肉屋さんが国語や算数の先生だったように思えます。今は、子どもがお手伝いで買い物に出掛けることは安全面から考えても難しい上、買い物に行ったとしても計算は“そろばん”なんてありえるわけはなく、バーコードで“ピッ”で済んでしまう時代であり、波○さんのように子どもを思って「バカモ〜ン」と叱る父親もいなくなってしまい、そして、これまでテレビで慣れ親しんできた、あの波○さんの「バカモ〜ン」という声を聞くことができなくなってしましました。次の波○さんの声がどのような声になるかは分かりませんが、これまで頭にインプットされてきた「バカモ〜ン」の声をリセットするには時間がかかりそうです。
2014年01月28日(火) No.1224 (園長日記)

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