Diary

積み重ね


「千里の道も一歩から」という言葉があるように、何をするにも必ず“始め”“初め”というものがあります。数週間前のことです。1歳児S組の一週間の保育計画に小麦粉粘土を行うということが書かれていました。特別変わった計画ではありませんが、この小麦粉粘土を作って遊ぶという経験が、園庭にあるピザ釜を使ってオーナメント作りをすることへと発展し、そのオーナメント作りの経験が今日、遂にクッキー作りへとつながったのです。子どもたちは間違いなく、小麦粉粘土がオーナメントへ変化し、それがクッキー作りへと変わっていくなどということを考えながら取り組んだことは一切ないと思います。しかし、保育者には、保育計画を立てる段階で、その取り組みを行うこと(経験すること)によって子どもたちの何を育てたいのかが明確になっていなければなりません。そのため、クッキー作りに至るまで紆余曲折があり、前回のオーナメント作りの時にはピザ釜の温度がなかなか思い通りに上昇しなかったため、ピザ釜は断念し、ランチルームの暖炉(薪ストーブ)を使って焼くということがありました。そんな失敗を経験したR先生もY先生は、今日、前回の轍を踏まないようにと気合十分で、そのため早めにピザ釜に火を熾したことが興をそうしたようで、前回のリベンジを果たすことができました。
 そんなわけで、上手にクッキーを焼きあげた子どもたちは、大満足だったようで職員室にまでお裾分けに持ってきてくれました。こんな風に、日々の生活の積み重ねが子どもたち一人ひとりの成長につながるのですが、だからこそ、保育にはきちんとした保育計画が必要なのです。
2013年12月11日(水) No.1193 (園長日記)

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