Diary

一足早く


一般的に衣替えの季節は6月と10月ということになるかと思いますが、既に季節は「秋」ですので、玄関とランチルームの入り口の飾り棚の所にデントコーンや唐辛子をディスプレーしました。一見、美味しそうに見えるデントコーンや唐辛子を子どもたちの手が届くところに置いておけば、間違いなく誰かが味見をすることは明らかで、そうなれば大変なことになるので、残念ですが子どもたちの手の届かない所に飾ることにしました。そんな作業に気付いた5歳児の子どもたちは、いつものように「園長先生なにしてるの?」と聞いてきてくれましたが、嬉しいことに登園してきた1歳児のYちゃんがトウモロコシを指さし小さな声で「かわいい」と言ってくれたのです。日本の多くの保育所・幼稚園では保育室の壁面などにテレビのキャラクターを飾りつけたりすることがありますが、随分前に訪れたドイツ・スイス・オーストリアの幼稚園ではそのようなことは皆無であり、そのような飾りで子どもたちに季節を感じてもらったり、喜ばせたりすることはありませんでしたし、今でも前記の3ヶ国に限らず、北欧の保育所・幼稚園でもそのような飾り付けはなされていないと思います。テレビのキャラクターよりも素敵なデザインの花瓶に飾られた一輪の花やセンスの良い色合いの玩具などがあるだけで保育環境が整うことを幼いうちから子どもたちは学んでいくのです。そして、美的感覚を養うためには何よりも美的感覚を持った人的環境(大人)が大切であり、大人が美的感覚を養うためには本物を見る・触れる・食べる・嗅ぐ・聴くといった実体験が一番なのは言うまでもありません。そう言いながら、僕自身しばらく美術館や博物館に足を運んでいないので、本格的な芸術の秋を迎える前に一足先にリフレッシュを含め出掛けてこようかな…。
2013年09月04日(水) No.1114 (園長日記)

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