Diary

違いから見えてくること


暖かさに誘われたのか、各地でのクマの目撃情報と注意を呼びかける記事が最近の新聞に出ています。考えてみれば数ヶ月間、飲まず食わずで冬眠していたならば空腹を覚えるのは当然のことであり、必死にお腹を満たそうとしているクマの行動に納得がいきます。人間の身勝手で山を切り開き、住宅を開発をしたその場所は本来彼等の居住地であったのかも知れませんし、クマの立場から言えば(考えれば)「今日も人間を見た」と驚いて仲間に注意を呼びかける話をしているのかも知れません。こんな風に立場や角度を変えて(クマの立場で)物事を見てみると、それまで見えていなかったことに気付かされることも多くあります。同様に大学などでは比較文学や比較宗教などを学ぶことで、それぞれの違いと本質を知ることができるのだと再認識させられます。先週末の土曜日、3月で退園したMちゃんがお母さんと姉のAちゃんと一緒に保育園に遊びに来てくれて、僅かな時間でしたが子どもたちと遊んでいってくれました。残念ながら僕はどうしても出勤できなかったのですが、出勤していた職員にMちゃんの様子を聞いてみたところ同じクラスだったS君がMちゃんに「お休みのあいだ、何してたの?」と聞いていたこと、そしてS君はその日ずっとMちゃんと過ごしていたのだということを教えてくれました…。S君は4月から登園しなくなったMちゃんが別な園に行っていることを理解することができず、いつも一緒に遊んでいたMちゃんがいないことを気にしてずっと待っていたのかも知れません。その証拠がS君がその日、Mちゃんとずっと一緒にいたという行動に表れているのだと思います。僅かな時間ですがS君と一緒に過ごしたMちゃんにとって現在通っている保育園と数ヶ月前まで過ごしていた保育園はどんな風に写り、どんな違いを感じたのでしょうか?いずれにしろ、別な園に行っても心はずっとつながっていることをS君の行動から学ばせてもらいました。「Mちゃんまた来てね!」S君もみんなもずっと待ってます。
※クマの出没・目撃情報が寄せられ心配するのと同じぐらい心配なのは、クマはクマでも目の下にクマが出ることです。もし、先生たちの目の下にクマが出ていた時には注意を呼びかけてください。宜しくお願いします。
2013年05月28日(火) No.1017 (園長日記)

No. PASS