Diary

就学前の教育とは・・・!?


先週末土曜日、村田町民体育館で仙南保育所連合会の全体研修会が開催され、ある保育所の研究発表と、その後の講演を聞かせて頂きました。昨年の同じ時期には、我が園のC主任が“誕生会”の取り組みについて大勢の先生方を前に研究発表を披露(発表)し、すっかり疲労してしまったのが懐かしく思い出されます。しかし、今年度はそんなこともなかったので、C先生は勿論、僕も精神的にゆとりをもって参加することができました。また、研究発表後の講演・講師を引き受けて下さった宮城教育大学教育学部、准教授の佐藤哲也先生の講演は僕は二度目でしたが、保育に関わる者として何度お聞きしても納得できる内容であり、保護者の皆様にも是非お聞き頂きたいものだと思いました。その講演の中で日本のフレーベル(注釈)と呼ばれた倉橋惣三先生の話が出てきましたが、倉橋先生は子どものあそびの実態を見たうえで、そのあそびが、より子ども自身によって充実発展していけるよう指導し、さらに、生活そのものへの必要性に発展させていく指導法を考えました。また、倉橋先生は、「大人たちは“葉”や“花”や“実”を求める」、「〜できる」「〜がわかる」という教育の目に見える成果を子どもたちに求めるが、「就学前の教育は“根”の教育である」、それが生きる力の基礎になる心情・意欲・態度を育てると語りました。木や草は目に見えない根っこがなければ育たない。そして、それは人間も同じで幼い頃の関わりこそが大切であるということに他ならないということです。この講演を聞き、改めて倉橋先生の保育観(保育の基本)の素晴らしさと自分の保育に対する勉強不足を再確認する時間となりました。頑張らなければ…。

※(注釈)フレーベルはドイツの教育学者であり、幼児教育の祖、世界で初めての幼稚園といわれるキンダーガルテンを創設した保育界において大きな足跡を残した人物です。
2013年05月20日(月) No.1011 (園長日記)

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