Diary

Lucky Item!


今週は雷が鳴り雨が降るなど不安定な天気ではあったものの、先週より比較的暖かい日が多かったのではないでしょうか。丁度いい具合に雨が降り、日中には日が差すなど植物にはもってこいの環境が整ったのか、雨後の筍のように正門付近の雑草が急に背丈を伸ばし始めました。このまま放っておくと、視界が悪くなり送迎の際に危険なので、ここ数日、朝の掃除は箒だけでなく鎌を手に雑草と格闘しています。ところが、雑草が伸び始める頃になると子どもたちの宝物といえる虫たちの活動が活発なります。そんなことを子どもたちは誰に教えられることなく、自分たちで感じ取るらしく、今日も園庭のあちこちの石をひっくり返し、だんご虫やミミズ探しに夢中になる様子が見られました。また、一ヶ月前には多くの方々の目を奪うばかりに咲き誇った桜の木には青々とした若葉が広がり子どもたちに日陰を提供してくれています。そんな桜の木の根元に目を転じてみると、小さなサクランボが落ちています。そんな素敵な宝物を子どもたちが見逃すはずはなく、ごっこ遊びなどの材料に使っています。そうかと思えば、園庭の中央のケヤキの根元に先週移植したクローバーの中から四葉のクローバーを探すことに興ずる子どもたちが多く、昨日今日だけで、四葉だけでなく殆どの葉っぱが摘み取られました。中には「やった〜!またよつばのクローバーみつけた」という声だけでなく「やった〜!ごつばみつけた」という声に「それは『ごつば』でなく『五つ葉(いつつば)』って言うの」とか「やった〜!いち葉(一つ葉の意)見つけた」という声。そうです、毟り取られたった一枚だけ葉が残っていたクローバーを大発見したと大喜びする子どもがいたりと、園庭はこれからの季節、正に益々子どもたちにとっての楽園と化していくことでしょう。余談になりますが、保育園の園庭や一目千本桜で有名な白石川河川敷に植えられているソメイヨシノは小さなサクランボ(種)を付けますが、あの種を拾って育てるために蒔いても一代雑種ということで絶対に発芽しないのです。僕の愛読書の中の一冊にソメイヨシノのことが書かれた本があるのですが、その本の中に、ソメイヨシノが何故日本国中に広がったか、それはクローン化によるもの、要するに挿し木や接ぎ木で全国に広まったのなのだと書かれています。そのため、北海道のソメイヨシノも九州のソメイヨシノも、DNAを分析すると同じ特徴(DNA指紋)を持つというのですから驚きです。なにはともあれ、四葉のクローバーにしても、小さなソメイヨシノのサクランボにしても子どもたちの遊びには大切なLucky Itemであり宝物以外のなにものでもないことは明らかで間違いないようです。
2013年05月17日(金) No.1010 (園長日記)

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