Diary

A Good Age


先週の木曜日の午後、そして金曜日から土曜日にかけて研修会が続きました。それぞれ研修会の主催が違うため、当然のことながら講師もテーマも違うのですが、共通することがあるのです。それを単純に言い表すとすれば、乳幼児期の子どもたちと関わる保育関係者は常に子どもたちにとっての最善を最優先しなければならないこと、そして、大人の価値判断で子どもを見ないことということでしょうか。そのような意味からも、これまで保育園生活では、極力子どもたちの行動を禁止しないようにすることと時間的な制約をしないように心掛けています。ところが、わかっているつもりなのについつい「危ないから○○はしないで」とか「早く○○しないと○○の時間になっちゃうよ!」と言ってしまうことがあります。しかし、子どもたちに「危ないから○○にしようね」とか「早く○○すると○○ができるよ」と話せば、方向性は同じで肯定的に伝えることができるのです。これは保育に限らず人生において物事を肯定的・前向きに捉えるために大切なことなのだと改めて思います。
 さて、話しが極めて個人的なことになりますが、物事を肯定的・前向きに捉えることと言えば、北九州市に住む叔父が随分前に「単に幼稚園の教諭ではダメ!どうせならしっかり勉強してトップになるようでなければ…」と言ってくれていました。その叔父は僕にとっては憧れでしかなかったW大学を卒業し、国内で有名な某製鉄会社に勤めたのですが、退職後にもらった叔父の名刺には社会人としての肩書きはなく、その代わりに A Good Age という肩書きと名前と住所・電話番号が書かれ、名刺の裏にはこんな粋なことが書かれていました。
◎WHO(世界保健機構)、65以上は老人という。
◎英国、老人を「A Good Age」という。
◎私は、いつもGood Ageでありたい。と…。
その叔父が昨日天国に旅立ちました。Good Ageだった叔父の人生が、Good Life であったことを祈るとともに、僕も叔父が教えてくれたように「老人」ではなく「Good Age」になれるようもうしばらくは生かしてもらいたいと思います。
2013年05月13日(月) No.1006 (園長日記)

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