Diary

一人!?


蔵王に積もっていた雪が融け始める頃、里の田畑では代掻きや畝立てをして苗を植える準備を始めます。保育園の園庭から見えるB君Yちゃんのおじいちゃんのたんぼにも水が引き込まれ代掻きの準備が始めらたようです。そのたんぼの一角に5歳児の子どもたちが田植えをさせてもらえないかお聞きしたところ、嬉しいことに、おじいちゃんのご好意でOKを頂き体験させていただくことになりました。僕は親戚に一人も農家がいないこともあり田植えの経験など全くないので、田植えの日には是非とも子どもたちと一緒に経験させて頂こうと思います。5歳児に限らず、その他のクラスでも野菜を育てる計画を立て、町内の柴田農林高等学校に苗を注文しました。ところが、保育園の畑は12クラス分はなく園庭のどこかに畑を作ることも考えたのですが、先生たちは園庭の大きな古タイヤを畑として活用することを提案してくれました。この古タイヤ、今は子どもたちの遊具と化していますが、元々は花壇として使いたくて頂いたという経緯もあり畑にすることに大賛成したものの、タイヤの中には大小様々な石、砂、枝、落ち葉、雨水などが入り(入れられ)、大人数人で押しても、引いてもびくともしません。そこで5歳児の子どもたちにタイヤの中の様々な物を出してもらうことをお願いするとアリが砂糖に群がるかのようにスコップやシャベルを手にタイヤに集まり作業に取りかかってくれました。ところが、タイヤの中なら様々な物を取り出してから、皆で押したり引っ張ったりしたものの、それでもタイヤはびくともしません。そこで、最後の手段としてバスで引っ張ることにしました。するとどうでしょう、それまでびくともしなかったタイヤが軽々と動くではありませんか!そんな様子に子どもたちも先生たちも大喜び!若干の位置の微調整は必要ですが、これでひとまず畑の準備ができました。ところで、タイヤの中の宝物を取り出す際、落ち葉が腐葉土化し、結構な匂いを発していたのです。するとM組のK君が「園長先生、ここ何だか“ひつじ”の匂いがする!」と言うのです。言われてみれば確かに“言い得て妙”でピッタリな表現!でも考えてみればK君がひつじの匂いを知らなければこんな表現は出来るはずはなく、一人だけでもこんな表現をしてくれたことに嬉しさを覚えるとともに、年に一度の羊の毛刈りの経験も満更ではないのかもと思いました。一人といえば、先週僕の名前を言い当てたY君でもT君でもない5歳児M組のH君一人が僕を「た○しせんせいおはよう」とか「た○しせんせいさようなら」と言うようになりました。H君に一体何が起こったのか不思議でなりませんが、しばらくはH君にファーストネームで呼ばれそうです。
 長くなりましたが、今日どうしてもお知らせしたいことがあります。それは、お気付きになった方も多いかと思いますが、玄関先に飾ってあるキツツキの巣に飾るキツツキを4歳児A組のN先生が作ってくれたことです。これまでも羊毛で様々な物を作っているN先生、商売ができるのではと思わせる完成度の高さと、その器用さには驚かされます。このキツツキを見て、以前C先生がハープコンサートでお世話になっているIさんにプレゼントするために、ある動物を作ってくれたものの、目標にした動物からは程遠くバッファローにしか見えなかったことを懐かしく思い出しました。あのバファローを作れるのはC先生一人だけでしょう!是非また作ってもらわなくては!!!!
2013年05月08日(水) No.1003 (園長日記)

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