Diary

足音


“足音”とは、歩いたり走ったりするときに出る足の音のことですが、職員室で仕事をしていると、2階のバルコニーや保育室から伝わる足音や物音、そして、その伝わり具合(重さ)からどんなことをしているのか、何歳児が走っているか何となく見当がつきます。また、普段職員室で一緒に仕事をしているC先生と事務のKさんの特徴的な足音は大勢いる職員の中から目隠ししたままでも間違えることなく聞き分ける自信があります。そうかと思うとC先生やKさんとは正反対に足音をたてることなくおばけのようにいつの間にか職員室に入ってくる先生もいます。そして、足音は気分によっても変化するもので、気が滅入っていると気分同様に足取りも重くなり、反対に気分が爽快であればスキップでもしたくなるほど足取りも軽やかになるものです。これは、子どもたちが登降園する時によく分かるものです。今日の様子で言えば、保育参観にご家族が来てくれるという喜びがあった5歳児N組の子どもたちの足取りは軽やかで、足取りに比例して表情もにこやかでした。
 さて、上記の足音とは違い、音をたてずに忍び寄ってくるものに“気配”というものがあります。この季節では“春の気配”ということになるのでしょう。今朝のNHKニュースでは、仙台での桜の開花は4月11日ごろで17日ごろに満開になると伝えていましたが、桜の開花は待ち遠しい足音であるのに対し、桜の開花と違って僕にとっては足音をたてずに(忍ばせて)やってくる厄介なもの、それは“スギ花粉”です。昨日、今日と気温が上がったため多くのスギ花粉が飛散しているようで、目のかゆみと鼻がむずむずが始まりました。そして、この目のかゆみと鼻のむずむずが始まりが、卒園・進級が押し迫っていることを尚一層強く感じさせます。今週は何かと忙しく保育園を空ける時間が多くあり、年度末にやらなければならない仕事になかなか集中できませんでした。そこで、来週こそは腰を据えて今年度の締めくくりと卒園式に向けた仕事に取り組まなければなりません。なにしろ新年度の足音も聞こえて来ているのですから…。
2013年03月07日(木) No.957 (園長日記)

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