Diary

自己嫌悪


文章を書くことが好きでもなく、また文才があるはずもない僕がここ数日、活字に追われ文字を見ることに嫌悪感を覚えていたのですが、今日も朝から空っぽの頭(脳みそ)を必死に使いながら文字と悪戦苦闘していた、そんな時のことです。園庭側の職員室の扉が開き0歳児H組のY先生が「H組これから近所に散歩に出掛けて来ま〜す!」と声をかけてくれました。僕は「は〜い!わかりました気をつけて行ってらっしゃい」と返事をしたものの、このまま文字と格闘し息の詰まりそうな職員室にいるより、これまでバスに乗ったことのない0歳児の子どもたちをバスに乗せて散歩に出掛けてあげたい、また自分自身の頭を一度リフレッシュしようという妙な閃きが頭の中をよぎりました。そこで、慌ててバルコニーに飛び出し「もし良かったら、バスに乗ってお散歩に出掛けませんか?」なんて声をかけてしまいました。この思いもよらぬ提案に担任たちは「えっ!?良いんですか?」と嬉しそうにしながらも驚いた様子。「良いんです!職員室にいると息が詰まりそうなんで…」と返事をし、急遽バスで出掛けることにしました。最初は園の近所だけと思ったのですが、給食の時間まではまだ何とか時間がありそうだったので、これまで何度か出掛けている河川敷に白鳥を見に行くことしました。ところが、間もなく河川敷という所までバスを走らせ、角を曲がろうとした時、あろうことか一人の男の子が椅子から転げ落ち頭をぶつけ出血してしまったのです。0歳児をバスに乗せているということでいつも以上にスピードにも気を付け、アクセルやブレーキの踏み方にも安全運転を心掛けていたのですが、結果的には怪我に繋がってしまいました。このことは急に変な保育計画を提案をした僕に大きな原因があり自分の計画の甘さに言葉すら思い浮かびません。こんなことにならなければバスを降りほんの僅かな時間だけでも白鳥を見ることができたのに、結局は車窓から白鳥を眺めるだけの単なるドライブとなってしまいました。ただ幸いだったのは、病院を受診したところ、縫合を要するような怪我ではなく消毒で済んだことです。しかし、僕の心に残ったのは怪我をさせてしまったことに対する自己嫌悪、ただそれだけです。ただ、正直なことを吐露するならば、時には活字から逃れ、自分のやりたい外仕事に没頭できる日・時間があったならば嬉しいということでしょうか…。
2013年02月19日(火) No.941 (園長日記)

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