Diary

冬を越すために


昨日は立春。暦の上では春ですが、今朝も嵐の様な風が吹き荒れ通勤や通学の足が乱れました。そんな中、4歳児H組の子どもたちをバスに乗せて白鳥を見に行ってきました。昨日から楽しみにしていたH組の子どもたちは朝の身支度をあっという間に済ませ9時30分前にはバスに乗り込み柴田農林高等学校の側の白石川河川敷に向けて出発。もしかするとどこかに飛んで行ってしまい河川敷にはいないのではと思っていたのですが、白鳥だけでなく鴨のような水鳥たちがちゃ〜んといました。しかも野鳥ファンに餌をもらっているからなのか随分と人間に慣れていて、子どもたちを恐れるどころか餌をもらえると思っているのか、子どもたちが歩く方へ移動するのですから、「うわ〜っ!はくちょういっぱいいる。かわいい!」とみんな大喜び。中には白鳥は小さい頃は白くないということを知っている子どもが何人かいて「えんちょうせんせい、はくちょうってちいさいときは、しろくないんだよね」と話し掛けてくれたのですが、それを聞いていた何人かは、白鳥と一緒に泳いでいる、白くない水鳥(鴨なのか雁なのか詳しいことは分かりませんが)は全部子どもの白鳥だと思ったらしく「おかあさんハクチョウよりあかちゃんハクチョウのほうがいっぱいいるね」なんて言っているのですから何とも子どもらしく可愛らしい反応に可笑しくなってしまいました。
 さて、考えてみればこの白鳥たちは我々人間が「寒い寒い」といって厚着をし、寒さを凌ぐために体に脂肪を溜め込むということを言い逃れにしてあれこれ食べるという生活している、この東北の地に冬の寒さを越すために北の国からやってきているのです。そして冷たい川や湖で過ごしているのですから驚きです。反対にいえば普段彼らが生活している北の国の冬は東北の地とは比較にならないほど物凄く寒いということなのでしょう。
 ところで、今日水鳥たちを見ていて改めて感じたことですが、悠々と泳いでいるように見えても水の中では必死に足(水かき)を動かしているということです。そんな姿から「武士は食わねど高楊枝」なんて諺を思い浮かべてしまいました。もちろん鳥たちはそんな痩せ我慢などしていることはないのですが…。(僕も忙しい時こそ、そんな風にありたいものです)
 今週は金曜日にも2歳児U組の子どもたちをバスに乗せ白鳥を見にいく予定です。年齢の違いでこどもたちがどんな反応を見せてくれるか楽しみです。
2013年02月05日(火) No.928 (園長日記)

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