Diary

郷愁


今日は保育園で「秋のコンサート」を開催しました。年齢の低いクラスの子ども達は無理なく参加という予定でしたが、結局は全園児が二階ホールに集まり、先生たちのピアノ、サックス、大正琴、その他様々な楽器を使った秋に因んだ演奏や歌に耳を傾けました。内容は日本の童謡や唱歌、また、バロック時代の名曲等だったのですが、その中で子どもが一番反応を示したのは、5歳児N組のM先生の演奏したサックスの形とその音色で、それまでしっかり座って聴いていた子ども達が身を乗り出したり、立ち上がったり、隣りの友達と何やら話し出したり…。人間だれでも(年齢を問わず)、初めて見聞きする事への興味関心は凄いことを再認識しました。個人的な感想は、ヨハン・パッヘルベルの「カノン」は好きな曲なので良かったのですが、それ以上に「里の秋」と「故郷」を聴いたとき、日本人のDNAに刻まれている何かが反応するのか、郷愁を覚え情景をイメージしてしまいました。歌詞の中に出てくる「囲炉裏」とか「お背戸」などは現代の生活では縁遠くなり、「恙(つつが)無しや友垣」などという言葉は使うことすらないので、子ども達はその歌詞の意味など到底理解できないでしょう。だからこそ、毎月Iさんにいらして頂き聴かせてもらっているハープコンサートと共に、今後も今回のようなコンサートを定期的に保育に取り入れ、音楽を通し、日本語の美しさや童謡・唱歌のメロディーの素晴らしさ等を伝えていけるようにしたいと思います。とは言っても僕は何もできないのですが…m(_ _"m)。
2012年10月26日(金) No.839 (園長日記)

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