Diary

こんとあき、そして鳥取県知事


林明子さん作の『こんとあき』という絵本をご存じでしょうか?「こん」は、おばあちゃんが作ったキツネのぬいぐるみ。ある日仲良しの「あき」と二人で、おばあちゃんに会いに砂丘町に行くのですが、「こん」が砂丘で犬に連れ去られ砂丘の砂から掘り出したときから「あき」は広い砂の山を懸命に「こん」を背負い、おばあちゃんのところに「ひとり」で向かうといった内容ですが、この絵本の中に出てくる砂丘は間違いなく鳥取砂丘でしょう。そして、今日その鳥取砂丘に行くことが出来ました。初めて見る広い砂丘を見て、自然の作り出す美しさや神秘さを実感することができたのですが、ここに保育園の子ども達を連れてきたら、思う存分砂遊びが出来て、さぞかし喜ぶだろうなあ(^^)/と思わされました。ただ、自然は美しさや神秘さを与えてくれるだけでなく、砂丘を歩くことの過酷さをも教えてくれました。ちなみに、僕の宝物の中に、懇意にさせて頂いている広島の幼稚園の園長であり、某大学の教授であるI先生から頂いた林明子さんの自筆サイン入りの「こんとあき」があるのですが、出張から帰ったらすぐに絵本を開き、実際に見た砂丘と絵本の砂丘とを見比べたいと思います。
 さて、今回の出張の本題である研究大会の初日、厚生労働省の方による行政説明で、子ども・子育て関連3法の趣旨と主なポイント、今後の保育の方向性を聞きました。数年後には多くの保育所・幼稚園が認定子ども園へと制度が移行して行くことになり、保育士も保育教諭へと変わっていくことになるようです。ただ、個人的な意見ですが、この制度改革が本当に子どものためなのか、疑問に思うところが多くあり、すんなり「OK」とは言えないのが本音です。そして明日は、いよいよC先生の研究発表の本番となります。山手線でドアに挟まれた時のように悲鳴を上げることのない様に願うばかりです。
 そういえば、研究大会の開催にあたり、鳥取県知事の挨拶があったのですが、そのウィットのとんだ話に「こんな知事だったら鳥取は大丈夫」だと思いました。全国で一番人口の少ない鳥取県。そしてス○ー○ッ○スコーヒーがないのは島根県と鳥取県なのだそうですが、島根県には来春出来るらしく、となると鳥取県だけがスタバが無い県ということになります。しかし知事はそんなことは気にしておられないようで「スタバが無くても良いのです。日本一のスナバ(砂場・砂丘の意)があるので」と言って参加者を笑わせて下さいました。知事に限らず、皆の上に立つ者はこんな風に機知に富んだ、人を引きつける話が出来なければならないのでしょう。恐れ入りました<(_ _)>
2012年10月18日(木) No.831 (園長日記)

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