Diary

愛着


「愛着」という言葉を広辞苑で開くと、人や物への思いを断ち切れないこと。とあります。一方、保育界に於いて「愛着」と言った場合はアタッチメントattachmentと言われ、子どもと養育者の間に形成される情緒的結びつきのことを示します。
 幼児は、生後6ヶ月頃より2歳頃までの期間、継続して幼児の親、或いは養育者であり幼児と社会的相互作用を行い幼児に責任を持つような大人に対して愛着を示すと言われています。この時期の後半では、子どもは、愛着の対象者(よく知っている大人)を安全基地として使うようになり、そこから探索行動を行い、またそこへ戻ることをくり返しながら行動範囲が広がり、自立へと向かっていきます。そのために乳幼児期は子どもとの信頼関係を確立(構築)することが大切となり、保育園でも保育者が乳幼児に関わる場合、しっかりとした愛着形成の理解と関わりが求められます。そして愛着形成、基本的信頼関係が確立することで、安心することができるようになり、しみじみと人と楽しんだり悲しんだりすることができ、共感が育ちます。また、安心することで、積極的に様々なことに興味を持てるようになり困難な場面でも、余裕をもって立ち向かえるようになります。そんな風に子ども達が育つよう、しっかりとした関わりを持ちたいものです。
 さて、広辞苑の語る人や物への思いが断ち切れないと言った「愛着」の場合、誰でも一つくらいは該当するものがあったりするのではないでしょうか?僕の場合、色々な愛着品がある中で保育園で使っているギターもその一つとなるかと思うのですが、このギターは今から約30年前に初めて購入した物であり、特別上等の品ではないものの、今まで壊れることなく、何とか音を響かせてくれています。そして、自宅にある別なギターの他に最近どうしても別なギターが欲しくなり、数日間悩んだ末に購入してしまいました。ギターに興味や関心がない方は同じような物をそんなに持っていてどうするの(-_-)?と思うのでしょうが、ギターによって音色が違うから困ってしまうのです。ということは、しばらくするとまた別なギターが欲しくなる(^^;)。そしてギター以外にも欲しい物がたくさんあるので困ったものです。何はともあれ、新しいギターを大切にしてしっかり愛着品にしたいと思います(^^)/
2012年09月04日(火) No.794 (園長日記)

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