Diary

安全安心の提供のため


震災から一年以上が過ぎましたが、未だ原発事故による放射線被害は収束の目処すら立たず、実害のほかに、多くの方々が風評被害に悩まされています。そんな中、3月に入って大河原町では、食の安全を確認し、町民の皆様の放射能に対する不安を解消するために先ずは公立保育所をかわきりに給食で使用する前に食材を選定し、簡易測定を実地し、その結果を町のホームページで公表しています。もちろん、流通市場に並んでいる商品には国の定める数値以上の線量が含まれていないのが原則ですが、幼いお子さんをお持ちの方々にとって、正確な情報が伝わることで安心して頂くことが出来ると思いますし、また、保育園側としても安全な食材を使用した給食を提供させて頂いていることをお示しできるものと思っています。しかし、その陰では食品の検査をしてもらうために厨房職員の仕事が当然増える事にもなります。願わくば、日々の空間放射線量の計測も食品の検査もしないで済むようになって欲しいのですが、それは子ども達のためであり、保護者のためでもありますので、しっかり町にご協力したいと思います。
 ところで、子ども達をお預りする保育園では食だけでなく、様々な安心・安全を提供しなければなりません。ところが、それがとても重要でありながら、とても難しいことでもあります。
 昨日、4・5歳児が遠足に出掛け楽しく過ごし無事戻ってきた様子が保育日記に記されていましたが、僕は遠足に限らず、人生は何事も「終り良ければ全て良し」だけではなく、終りが少々良くなくても過程が大切なのだと思っています。人間誰しも努力しても上手くいかないことだってあることでしょう。反対に努力しなくても、たまたま上手くいってしまうこともあります。どちらが正しいとか正しくないとかでありませんが、そんな事をあれこれ考えさせられた今週一週間でした。そして、5歳児クラスの子ども達にとって来週は数日間だけが遂に保育園に登園できる日となりました。その数日間が「終り良ければ・・・・」なのか「少々上手くいかなくても・・・」となるのか、いずれにしても子ども達としっかり正対し過ごしたいと思います。
2012年03月23日(金) No.655 (園長日記)

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