Diary

泣くことには意味がある!


いつもならお母さんにおんぶしてもらい笑顔で登園してくる2歳児クラスのH君が今日は朝からご機嫌斜めで登園してきました。お母さんがH君を保育室まで送り、いつものように出勤する際、「H君が泣くなんて珍しいですね?」とお声掛けしたところ、「そうなんです。実は今朝、無理矢理“鼻○そ”を取ったら怒っちゃて・・・(^_^;)」という返事が返ってきました。「やっぱり何かあったと思いました!そうでなければ泣かないですものね!?」と話をしたのですが、H君に限らず子どもが「泣く」ということには何かしら必ず意味があるのです。乳児であれば「お腹が空いた」とか「トイレ」「体調の異変」等の不快感のサインであったり、その他の年齢であれば「痛み」や「悔しさ」、「保育者に振り向いて欲しい」等のサインだったりするものです。そんな、子ども達の「涙(泣く)」の意味を察知し関わることが保育者には特に必要です。そして「泣く」ということは子どもに限らず大人にとってもとても重要で心に受けたダメージやストレスを解消するには「笑う」ことよりも「泣く」ことの方が効果があるのだそうです。
 震災から一年。地震や津波被害から免れたものの、自分が生き残ったこと、何にもできなかったという負い目があり、泣くことすら出来ない方が多くいると聞きます。そんな方々をサバイバーズ・ ギルトと言うそうですが、サバイバーズ・ ギルトとは、文字通り、サバイバー(生き残った人)のギルト(罪悪感)ということになります。喜怒哀楽を涙(泣くこと)することで表現することが恥ずかしいことではない、大人であっても時には子どものように自分をさらけ出し泣くことも必要なのでしょう。勿論、出来ることならば「悔しかったり」「悲しかったり」ではなく「腹を抱えて笑って涙を流す」ことが1番なのですが・・・。
2012年03月16日(金) No.649 (園長日記)

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