Diary
当たり前なこと(日常)が当たり前(日常)ではない
今朝の事です。今年初めて登園してきた2歳児クラスのSちゃん。恥ずかしそうにしながらも「えんちょうせんせいおはよう!あけましておめでとうございます。ことしもよろしくおねがいいたします」としっかり挨拶をしてくれました。そして、お母さんに「ほら、園長先生にもう一つ、お話しすることあったんじゃない!?」と促されると小さな声で「ひとりでウンチできるようになった!」と、この休み中に一人でウンチが出来るようになった事を嬉しそうに教えてくれました。そう考えると、大人の当たり前が子どもの当たり前ではない事、大人になってしまえばなんてこともない(当たり前)と思える事が子どもたちにとっては正に記念日とでもいえる事が沢山あるわけであり、大人が寒いと思っても子どもは薄着で走り回りまわったり靴下を脱いで平気そうにしていたり…。そんな子どもならではの感覚や小さな感動や気持ちの変化に気付く事が保育いう現場に立つ者一人ひとりに課せられた大切な事柄だということを改めて思わされました。
3.11を経験し、一瞬にして日常が非日常になったとき「日常とは実は奇跡の連続である」と思わされました。しかし、生活が日常に戻りつつあるとそのことを忘れてしまう事もしばしば。“のど元過ぎれば熱さを忘れる”ということわざがありますが、決してそのようなことのないよう肝に銘じておかなければなりません。
1月2日、数ヶ月振りに仙台新港付近の津波被害の復興状況を見に行きました。以前と比較にならないほど瓦礫がきれいに片付けられていて、時間の経過を感じさせられました。ただ変わらない事が一つ。それは、そこには静寂と恐怖が未だ残っていたことでしょう。来週は放射線という見えない恐怖に怯えながら保育をなさっている福島県中通りの幼稚園を訪ねて来ます。苦しい中にあっても笑顔と笑い声に満ち溢れている事を願って。
2012年01月05日(木)
No.586
(園長日記)
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