Diary

ポポポポーン


これまで経験した事のない強烈で長い揺れ、その後沿岸部を襲った津波。そして、東京電力福島第一原子力発電所の事故。あの大震災から昨日で9ヶ月が過ぎました。発災後、あちこちで食料品や燃料を買い求めて長だの列が出来ていたのが今では嘘のようになり、連日、しかも一日中テレビから聞こえていた「♪こんにちは、ありがとう、こんばんは、さようなら、魔法の言葉で楽しい仲間がポポポポ〜ン。おはよう、いただきます」や「心は誰にも見えないけれど、心遣いは見える。思いは見えないけど、思いやりは誰にでも見える」という公共広告機構のCMが流れていたのも今では懐かしく思うほどです。
 しかし、一見、元の生活に戻ったかのように見えていても、大小に差はあれ、誰もが震災により心に何らかのダメージを受けたまま生活しています。ましてや家や家族、仕事を失った方々、寒さが本番を迎える中、仮設住宅で生活せざるを得ない方々には時間が経てば経つほど辛い日々であることと思います。電気、水道、ガスといったライフラインが失われた時には、その当たり前にあると思っていたものの有り難さをしみじみ感じたものですが、最近では以前のような節電意識等も薄れた感が無きにしも非ずです。そんな中、先週の土曜日には被災地の上空にも等しく星や月が輝き、皆既月食という天体ショーに目を向けることが出来るまでの生活になったことは良しとしなければならないのでしよう。
 保育園では、いよいよ今週末にクリスマス親子礼拝が行われます。震災を経験し今年のクリスマスは例年以上に苦しみや悲しみの中におられる方々を考え祈る時となることでしょう。今年の世相を表す漢字に『絆』が選ばれたようですが、この漢字のように辛さや苦しさの糸を半分半分分け合い、ポポポポーンと簡単にいかないまでも1・2・1・2と足並みを揃え多くの方々の笑い顔や笑い声が響く日が来ることを願い祈り過ごしたいものです。今日は12月12日(ワンツーワンツー)ですので
2011年12月12日(月) No.569 (園長日記)

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