Diary

垣根の曲がり角


「♪かきねのかきねのまがりかど〜」で始まる童謡「たき火」。今では仙台の中心部と言われるような住宅地でも、昔は夕方には薪で風呂を焚き、落ち葉の季節になるとあちこちの庭で落ち葉を焚く煙が立ち昇ったものです。一方、近年ではマンションが林立し、庭のある家庭が少なくなってしまいました。しかも、各自治体により野焼き、焚き火行為そのものが法律、条令によって制限されていることがあるため、多くの地区で日本の冬の風物詩・冬の季語である“落ち葉焚き”が見られなくなったのかも知れません。それは保育園のある大河原でも変わらず、大々的にやきいもをするような際には消防署に連絡・確認をし、ご近所にもご挨拶をしています。しかし、少々のたき火ならば大丈夫であるとの勝手な解釈で、今朝子ども達を誘い、たき火をしました。人類は約40万年 - 50万年前からたき火を行っていた様ですが、そんなDNAを持つ子ども達に「たき火しない?」と声をかけると何人かは「たきびってなあに?」と聞いてくるのです。となるとたき火が何たるかを経験させてあげたいという気持ちが俄然大きくなり「じゃあ、やってみよう!枝とか拾ってきて」と話すと子ども達の行動の早い事。僕があれこれと準備をしているうちに普段遊びに使っている手押し車を持ってM先生と一緒に河川敷に枝拾いにでかけて結構な枝を拾って来てくれたのです。
 勿論、先日のやきいもの経験のある子ども達にとってはたき火の煙の匂いや目にしみる感覚を知っているのですが、今日は暖を取る程度の小さな火。それでも原始人よろしく、火を囲み「あったかいね」とか「あぶないから、もうすこしはなれたほうがいいよ」と話し合いながらたき火を楽しんでくれました。その時間、ほんの僅か30分程度だったのですが火を焚いた地面は当然熱をもっているのです。そしてたき火をした所は昨日降った雨が丁度良い湿度を与えてくれていたので、岩盤浴が出来そうな状態に…。そこでやけどをする事がないように土の上下を混ぜ合わせ温度調整をし、その上にござを敷き子ども達を座らせてあげたのですが、暖かい所を好むネコかお年寄りのようにご満悦という感じの顔・顔・顔。
 昔から子どもは風の子とはいいますが、やっぱり寒いよりは暖かい方がいいのだと思います。それは寒いのが苦手な僕が蔵王に積もった雪を見て一層寒さを感じたからなのかも知れませんが(@_@)。そして、垣根の曲がり角ではなく、お肌の曲がり角の方は違った意味で寒さを感じる季節なのかも知れません(*_*)
2011年11月16日(水) No.550 (園長日記)

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