Diary

記憶


今日は、宮城県保育協議会中央ブロック全体研修会に参加し講師の宮城学院女子大学の足立智昭先生には「震災後の職員のメンタルヘルス」、同大学の磯部裕子先生にはパネルディスカッション形式で「震災を乗り越えて後世に伝えていくこと」のテーマでの講演を聴いてきました。震災から間もなく8ヶ月となり、発災直後の混乱が嘘のようになり、今では何の不便も感じる事なく生活できるようになったことに改めて感謝すると同時に大勢の方々が未だに苦しみの中にいる現実を再確認させられる時間、また発災時からこれまでの自分の行動を振り返る時間にもなりました。あの地震が起きた日の記憶を辿ること、震災の経験を何らかの形で整理し語る事が我々震災経験者に与えられた課題なのだと思わされました。そして、これから子ども達が力強く生きていくための礎を作っていくためには何が出来るのか、そのことを問いながら一歩ずつ前を向いて歩いていきたいと思う。
 研修の最後に宮城学院女子大学音楽科の学生有志がアメージング・グレースの他、震災後復興に向けた曲となった「空へ届け」という曲、音楽科の『芸術総合演習』“音楽の力”プロジェクトで作った「君の歌」という曲を披露してくれましたが、その素晴らしい歌声に心を打たれ目頭を押さえ涙を拭う参加者が大勢いました。そんな姿から一見落ち着いてきた日常ではありますが、一人ひとり心に負った傷はまだまだ癒えず、復興には時間がかかることを再確認させられました。それにしても歌の力は凄いものです。
2011年11月05日(土) No.538 (園長日記)

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