Diary

深まる秋に向けて


車の大好きな2歳児クラスのS君。今日もお気に入りの車の玩具を手にワイドカートを押しながら園庭を走っていたのですが、線量を計っていた僕のところにやって来て「えんちょうせんせい、きょうもおねつはかってるの?」と聞いてきました。どうやらS君は僕が毎日熱を計っていたと思っていたようなのです。その後ワイドカートに座り、「これはS○Z○K○、これはT○Y○T○、これはS○B○R○」と言いながら玩具の車を走らせていましたが、S君の「ねつをはかっているの?」という何とも子どもらしい発想に目を細めてしまいました。でもこれが本当の子どもたちの感想であり、子どもには僕が毎日何を何のためにしているか不思議に映っているのかも知れません。正直、毎日計測している自分も、計測した結果を見ても何か出来るわけでもなくもどかしさだけが募るばかりです。
 さて、今日北側園庭の畑では、秋の深まりに合わせ、5歳児クラスと3歳児クラスの担任M先生達がこれまで育ててきたトマトやナス、ピーマンなどを抜き畑を片付ける作業をしていました。子どもたちは先生達の作業に興味津々で先生を取り巻き見守りながらも虫探しを始め、大カマキリやカマキリの卵、いもむしや大好きなダンゴムシを捕まえ大喜びでした。一見何もいないと思われる草や木の周りには色々な昆虫がいることを再確認すると共に自然を相手にすることが少なくなってきた現代の子どもたちに、その自然の大切さを伝えなければならないと思わされました。今年は野菜を育てながらも放射能のことがあり食すことが難しかったこともあり複雑な思いでした。
 以前キリスト教保育連盟の研修会でいわき市のお医者さんの講演をお聞きした際、「子どもには細心の注意を怠らず、正しく怖れること」とおしゃっていましたが、神経質になりすぎて子どもたちがストレスを溜めることなく、しかし、注意をしながら過ごす日々でありたいと思います。
2011年10月05日(水) No.510 (園長日記)

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