Diary

春真っ盛りは近付いています


震災から一ヶ月。震災被害を受けなかった僕がこんな事を申し上げるのは甚だ失礼なことと思いますが、被災地では確実に復興への歩みが始まっている、復興への足音が響き始めたような気がします。もちろん、まだまだ各地に地震・津波・原発事故の爪痕が残っていますが、今朝、保育園に出勤する途中、工場が再開されたようで大手製紙工場の煙突から煙が上がり、岩沼の田圃では田植えをするためなのでしょう。トラクターがうなりをあげ土を耕していました。そんな田圃の土の匂い、どこから漂ってくるのか春の花の香り、ウグイスのさえずり自然は確実に春を告げているようです。
 さて、先週末、髪を切りに行ったのですが、その際に地震にまつわる、こんな話を聞くことが出来ました。仙台新港で高所作業をしていた方が地震発生直後、海の水が引き、あの仙台新港の底が見えた。そして、こんな異様な事は経験した事がない、見たことがないので必ず津波が来ると思った。というのです。また、仙台から鹿島台に帰るサラリーマンが地震のため帰宅する術を無くし、困り果てたのでしょう。本来、野菜や果物を売る八百屋さんに、「八百屋さんが使っている自転車を売って欲しい」とお願いしたところ「こんな大変な時なんだから、貸してあげるよ」と快く自転車を貸して差し上げたというのです。そして数日後、そのサラリーマンが「有難うございました」と自転車を返しに来たというのです。地震が起きた後、日本人が冷静に行動している姿が世界中で賞賛されましたが、この自転車の一件も賞賛に値するような気がしました。そうかと思えば、やはり悪い事を考え火事場泥棒ではありませんが同じような事を実際に行動していたという話も聞きます。悲しい限りです。大河原の桜並木の桜のつぼみも少しずつ色づき始めそうです。春真っ盛りまではもうすぐ。ただ、心だけは春にはほど遠いのですが・・・。
2011年04月11日(月) No.359 (園長日記)

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