Diary

現実を知ると・・・


入園説明会、入園式の時は保護者の方々と一緒だった新入園児にとって、昨日からの保育園生活はお家の方と離れて過ごさなければならないという現実を知る事となり、その思いもよらない(想像していなかった)出来事に不安と動揺を隠せないようです。今朝も保育園にお子さんを預けお母さんが出勤する際、何人かの子どもが「ママがいい〜!」と泣き、後追いしようとする姿が見られました。勿論、保育者が子どもの気持ちに共感し「そうだね、ママがいいよね」等と声を掛け抱っこしたり手を繋いで過ごしているのですが、この涙はしばらく続くかと思います。子どもたちが涙を流し「ママがいい〜!」と泣く姿にお子さんを保育園に預けお仕事に出掛けられる保護者の方々も後ろ髪を引かれる思いかと想像出来ます。しかし、保育園では子どもとの関わり、特に乳児期において大切な基本的信頼関係(Basic Trust)をしっかりと構築し、子どもたちが安心して過ごせるように、そして保護者の方々が安心してお子さんを預け、仕事に向かう事が出来る保育園になるべく努力したいと思います。そのためには、子どもたちの不安を少しでも早く取り除く事が出来るように、一人一人の個性や興味を見抜く事が求められれます。2歳児クラスに入園したH君は少々泣いたものの外あそびを始めた途端涙も泣き声もなくなり笑顔で遊んでいました。同じくママを探し泣いていたK君と進級したH君は保育園の近くの解体工事のユンボを見ると少しの間ママの事を忘れることが出来たようです。このように今日は数人の子どもたちの興味関心を見付けることが出来ました。
新入園児だけでなく進級児の中にも新しい環境をまだ受けいれられていない子どもがいます。子どもは大人より順応性はあるものの、環境の変化にはとても敏感です。焦ることなく、しかし少しでも早く子どもたち、保護者の皆さんのオアシスを作りたいと思います。
2011年04月05日(火) No.355 (園長日記)

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