Diary

春の陽気とウォルドルフ人形


今日は朝から温かい日差しが降り注ぎ、春のようなお天気でした。子どもと達はこの温かい陽気に誘われジャンパーを脱ぎ、外遊びに興じていました。特に昨日降った雨で出来た園庭の水たまりは格好の遊び場となり、少々濡れようが、汚れようが全くお構いなし!!夢中で水汲みをしたり、玩具を水たまりに浮かべて釣りごっこをしたりと思い思いの遊びを満喫していました。そんな中H君はお家の屋根に登り隣接する駐車場に止まった車から降りてきたYシャツ姿の男性に「ねえ、何してるの〜?」と突然話しかけたものですからその方は「・・・・・」少々困惑気味で苦笑い。早々に上着を着て車を離れて行きましたが、心の中では「君こそそんな所で何をしているの?」と思ったかも知れません。
 さて、最近保育園では羊毛を保育の遊び中で使っています。一歳児のクラスはこれまでも羊毛ボール作りをしていたこともあり、保育室には羊毛ボールのモビールが飾られ、先月の保育参観ではお家の方と一緒に羊毛の“雪だるま”を作りました。その後、クラスでのひな人形作りにも経験が生かされました。子ども達はそのフンワリとした肌触りの気持ち良さ、また、羊毛がボールに変化(フェルト化)するのも面白い様で小さな手を上手に使って羊毛ボールを作っています。保育園のトップページに使われているウォルドルフ人形(注1)も本物の羊毛が使われ、顔のバランス(目・口などの位置)や抱いたときの重さなど、本物の赤ちゃんの様に作られています。その人形を子ども達は普段の保育の中で抱いたり、負ぶったり、一緒にお昼寝をしたり・・・・。いずれ全クラスに一体ずつ準備し、子ども達のお家に順番でお泊まりに行けるようにしてあげたいと思っています。一朝一夕には作ることは出来ませんが、興味のある方は人形作りに挑戦しご自宅にも如何ですか?人形のサイズなどキットは色々あります。出来上がった人形は何故か作った人に顔が似るようです。

※注釈1 
ルドルフ・シュタイナー教育の影響のもとに生まれたと言われるウォルドルフ人形・・
その目や口は点のように表現され、その表情は単純で静かです。
子どもがお母さんに叱られて悲しいとき、この人形はいっしょに泣いてくれます。
うれしく楽しいときいっしょに遊んでくれます。
眠たくなったとき、いっしょにあくびをしてくれます。
絵本を読んだあとはファンタジーの世界へいっしょに飛び立ちます。
いつもニッコリほほえんでいる強い表情のプラスティック人形では、そうはいきません。
自分の気持ちをいつも映してくれるからこそ、子どもにとって「もう一人の私」とも
いえるたいせつな人形になります。
子どもの成長にとって自分の気持ちを共有できる仲間がいることは、どんなに力強く、
自立への励ましになることでしょう。
そしてなによりもやさしい情緒と想像力をはぐくんでくれるのです。
(どうしたらつくれるの?)ウォルドルフ人形は既製品のものはありません。
布と羊毛を材料として、お母さんやおばあさんなど身近な人が子どもや孫のために手作りをします。
ウォルドルフ人形の中身には特に弾力性のある羊毛を選び、しっかり詰めると感触が子どもの肌の弾力に近く、
適度の重さとぬくもりがあるのです。そしてせんたくをしてもその形が保たれるのです。
2010年03月05日(金) No.63 (園長日記)

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