Diary

本当に大丈夫?


園舎の移転新築の際廃材として出た様々な木材やベニヤ板などを使って作った妙な家も時間の経過とともに壁や屋根が剥がれ形もひしゃげてきています。そんな壊れそうな家にもかかわらず子どもたちの遊びには不可欠のようで屋根に登ったり、ままごとをしたりと有効に使われています。園庭の整備が済んだこともあり、手作りの二軒の家の向きも少し変えてみたところ、新たな家がやってきたかのように感じてくれたのか、ここ数日、家の新築当時にみんなが喜んで遊んでくれた時のように子どもたちが群がり、板やコンクリートブロックを上手に使い棚のようなものを作り、カップやバケツを運びごっこ遊びをしていました。その一方、数人の男の子たちが「園長先生お家直して」とお願いしに来たので、ならば修理してあげようと、まだ残している板を数枚一輪車に載せてお家で遊んでいる子どもたちのところへ行ったのですが、「このままで大丈夫!」「直さなくていいよ」という声が返ってくるのでびっくり。中には「直さないで!」と懇願する子どもがいるのです。保育業者が販売しているような家の遊具に比べれば、間違いなくどこからどう見てもバラックにしか見えないような家でしょう。しかし、そんなおんぼろの家でも子どもたちにとってはお城なのかもしれません。そう思うと迂闊に修理なんてできない(してはいけない)のかもしれません。とはいえ、少し様子を見ながら手を加えてあげようと思います。
 さて、話は一転しますが、普段は車に乗せられて登園してくる5歳児M組のA君が今朝はお父さんと弟のW君を従え!?ヘルメットをかぶり自転車に乗って登園してきたのです。園庭でその姿を見つけた同じクラスの子どもたちはA君のところへ走りフェンス越しに話をしているのです。その様子はまるでヒーローを見つけ駆け寄っているかのようでした。その様子を夕方お迎えにいらしたお母さんに「今朝A君は自転車で登園したのでヒーローのようでしたよ」と伝えると「(°_°)えっ!本当ですか?」と本当に驚いた様子。そして「それって保育園として大丈夫ですか?」という質問が返ってきました。そこで「もちろんお父さんと一緒ですから大丈夫ですよ」とお返事をしたところ「この頃、補助輪が取れたので自転車に乗りたくて仕方がないんです」と笑ってらっしゃいました。しかし、お母さんの驚いた様子から、自転車での登園はお父さんの独断での結果だということがわかりました。そして僕の一言によって自転車登園がわかってしまったことになったので、降園後、お父さんがお母さんに「もうやめてね」なんて言われたり叱られたりしていないか心配です。もしA君が明日も自転車で登園してくれば、僕の心配は必要なかったということになるのですが・・・。
2016年10月27日(木) No.1927 (園長日記)

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