Diary

まとまらない


日本には文部科学省管轄の「幼稚園」と厚生労働省管轄の「保育所」という二種類の乳幼児施設があります。保育所に入園するためには保護者が就労していなくてはならないなどの制約がある一方、幼稚園は保護者の就労等にか関わらず満3歳から入園することができます。ところが保育所であれ幼稚園であれ、子どもたちとの生活(保育)の中で様々な経験を通して学び(教育)ができるような関わりを持っています。そんな保育所と幼稚園の両方の良さを併せ持った施設が内閣府管轄の「認定こども園」で、保護者が働いている、いないに関わらず受け入れて、教育及び保育を一体的に行い、子育て相談や親子の集いの場の提供等地域における子育て機能を持った施設です。ということで日本には三種類の乳幼児施設が存在することになり、また、それぞれ「保育所保育指針」「幼稚園教育要領」「教育・保育要領」に従い保育することが義務付けられています。しかし、もし、この保育所、幼稚園、認定こども園といった三つの施設が一つにまとまれば保育者を目指す学生も「保育所保育指針」「幼稚園教育要領」「教育・保育要領」を学ぶことなく一つのことを学ぶことで済み、伝える側の養成校の先生たちも同様に楽だと思うのですが・・・。日本はなぜこのような複雑な保育行政なのか僕には知る由もありませんが、保育現場で行われていることは子どもたちの健やかな育ちを願っていることに変わりはないはずです。大人の都合ではなく子どもたちのことを一番に考え保育所、幼稚園、認定こども園の隔たりがなくなることを願うものです。
2016年10月21日(金) No.1922 (園長日記)

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