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「ダメ」と言う前に!
先週、子どもの主体性と保育者の計画性のことを書きましたが、普段の保育の中で先生達は子ども達がやりたいことを出来る限りさせてあげようと心掛けながら関わっています。しかし、どうしても子ども達の行動にストップをかけてしまう事があります。「○○君、危ないから○○しないでね」とか「そこには上らないでね」etc。勿論、子どものケガや命に関わるような行動であれば未然に防がなければなりませんので当然ですが、一方でこのような否定的な言葉がけをしなければならないのは、我々保育をする側(大人)の環境設定に問題や責任があることも事実です。今、園庭の片隅には子ども達と一緒に大工作業をするために園舎の建築で不要になった建材を山積みにしているのですが、その山積みになっている様々な材料(木材)は子どもにとっては宝物以外にはなく、その山の中で、子ども達のお眼鏡に叶った木は剣になり、少し大きな板は橋になりといった感じで使われています。そして、そんな使い方・使われ方で良いと思いつつも、僕自身ついつい「そこに上ると危ないよ」とか「その棒、振り回さないで」と言ってしまっている事に気付かされます。これこそ、しっかりとした環境設定が出来ていない園長としての僕の責任であり、まさに“ダメ・ダメ保育”だと思わされています。「危ないから〜」とか「○○しないでね」「ダメだよ」と言うくらいなら、そんな建材を置かなければいいのであり、置くのであればしっかりとした管理が必要です。そこで、先ずは僕自身が出来るだけ子ども達に否定的な言葉がけをすることがないように再度環境設定・環境管理しなければと思っています。ただ、昔の子ども達は原っぱや空き地でトタン板等の廃材を利用・工夫して秘密基地を作ったりしたのです。そう考えると現代っ子にも出来ないことはないと思うのですが…。そして、この悩みは、放射線量が高く、震災後、未だに一度も園庭で遊ぶことが出来ない園にとっては贅沢な悩みでしかなく、そんな園に対してとても失礼なことであること痛感させられます。何故なら、線量が高い地域の園では園庭で遊ぶことそのものに対し「ダメ」と言わざるを得ないのですから。
2012年06月18日(月)
No.727
(園長日記)
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